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● RotK感想-2●

*2*


  オスギリアス
では、ファラミアたちが戦い続けているわけですが、オークの大軍勢にアングマールの魔王率いるナズグルたちまでやってきて、再び都市を奪われてしまいます。
 この時戦っているファラミアが、まるで一兵卒のようで泣けます(^^;  
  本当に消耗戦というか、ゴンドール側は殺されていくばかりなんですな。いや、もちろんオークにも被害は出すわけですが、なんせあまりにも数が違いすぎる。
 結局、やむを得ずファラミアはミナス・ティリスへの退却を決めます。
 この時、「TTT」で副将っぽくファラミアについていたおじさまが、お亡くなりに( ̄▽ ̄;)!!  いつのまにかいなくなったよ〜っというのでなく、ちゃんとラストを用意されていらっしゃいました。

 敗走するゴンドール軍。追うナズグルたち。
 敗走も、もう追い立てられるような悲惨なものになりかけるのですが、ガン爺の助けで、無事にファラミアたちはミナス・ティリスの城門内に入ります。
 この時、ガン爺が飛蔭の前に乗せていたピピンを見て、言葉を失うファラミア。
 ガン爺に「初めて見る小さい人ではないのか?」と聞かれて「違う」と答えるファラミア。ピピンが「フロドとサムに会ったんだね!」と嬉しそうに尋ねます。
 ここで初めてフロドたちの情報を、ガン爺側が知ることになるんですな。

 その後、ピピンのゴンドール仕官の儀式のシーンがあります。
 ファラミアもその場で見ているんですが、デネソールはピピンには鷹揚に優しげに対応してあげるんです。思いっきりファラミアが見ているのを解っていて故意にそうしているふうに見えます。
 その後、ファラミアには冷たい言葉が。
 曰く、「ここにいる大将が、私の意思を実行する気があるなら、オスギリアスをまた奪還してこい」と、そんなことを嫌みったらしく言うわけですが、これはほとんど死ねと言うのを同じ。
 さすがにファラミアが「兄の代わりに私が死ねばよかったとお考えですか?」と聞くのにも「そうだ」。「もし戻ったらご嘉納くださいますか?」 には「戻り方によるな」。原作通りのやり取りです。オニです、デネ・パパ。
 もう、ここのシーンやってくれたので、私はファラミアに関しては満足でした。
 
 冷たくファラミアと会話している最中から、ずっと食事しっぱなしのデネソール。ひたすら無表情にばりばりと、取り憑かれたように食事を続けるデネソールには賛否両論あるようです。汁を飛ばしたり、音が強調されてたりするので、まあ、下品だとかね。

 ただ、これは本人の心境を表すには、解りやすい表現であると思いました。
 とにかく、過食症の人のように、まったく楽しそうでもおいしそうでもなく、ひたすら一点を見つめて食べ続けるデネソールが、ファラミアに対して言葉通 り「死んでもいい」と思っているとは思えません。

 ここから、食事中のデネ・パパ&ピピン、出撃するファラミア(これを見送るゴンドールの人々の中に、またPJのお子さんが(笑)、それを追いかけてきて「死に急いではならん」と言うガン爺、のシーンが、 同時に進行するんですが、このあたりの演出、すばらしかったです。
 特に、ピピンの歌!
 食べ続けるデネソールに歌を所望されたピピンが、サントラに入っている歌をアカペラで歌います。(またビリーが歌上手なんです)
 その歌だけが音として流される中、画面がファラミアたちの特攻シーンに切り替わっていくんですな。他の台詞や、突っ込んでいく物音、叫び声などは一切ありません。悲しげなピピンの歌だけが流れるだけ。
 ものすごく印象的なシーンでした。

 その後、ミナス・ティリス側はひたすらペレンノールの戦いへと突き進んでいきます。

 そういう間も、フロドたちは旅を続けているわけです。
 このあたり、すごく細かくいろんなところで彼らのルートは挿入されているのですが、そんなに細切れになっている印象は受けませんでしたね。
  とにかくシェロブの巣にたどり着くまでは、指輪に蝕まれていくフロド、それを気遣いながらゴラムを敵視するサム、指輪を狙うゴラム、の三人の関係が悪化していきます。
 もうフロドはほんとうにフラフラになっていくんですな。
 ミナス・モルグルに自分から歩いて行きそうになったり、眠れないわ、ゴラムはサムが指輪を狙ってるぞと囁き続けるわで、大変です。
 途中、ゴラムがホビッツが寝ている間にレンバスを崖下に投げ捨ててしまったのをきっかけに、決定的な亀裂がサムとフロドの間に生じてしまいます。サムはゴラムがレンバスを取ったといい、ゴラムはサムが取ったと言い合いを始めるわけです。その諍いを止めに入ったフロドが倒れ込んでしまい、その憔悴ぶりを見かねたサムが「少しの間、おれが指輪を運びましょうか?」と言うのに、フロドが激烈に反応します。
 ゴラムは「ほら見ろ」状態です。
 ここで、フロドがサムに別れを告げるわけです。サムのどんな言葉にも耳を貸しません。
 「家へ帰れ」と言われて泣きじゃくるサムを置いて、フロドはゴラムとシェロブの巣へと入っていきます。
 シェロブの巣でようやくゴラムの裏切りに気づくフロド。
 帰れと言われて、泣きながら階段を下りていく途中で、投げ落とされたレンバスを見つけ、フロドを再び追いかけるサム。
 シェロブもすごかったですねぇ(笑)。
 PJ、得意分野!という感じ。フロドを捕らえた後、ぐるぐると糸を巻き付けるあたりの動きが、妙になめらかでいい具合に「嫌な感じ」でした(^^;
 そこで戻ってきたサムが、シェロブと戦いフロドを取り戻すわけですが、ここは原作通 り、フロドが死んだと思います。嘆き悲しんでいるところでに、スティングが青く光りはじめ、身を隠すとオークがやってくる……という、原作よりは大分ショート・カットされたやりとりの後、サムはフロドが死んでいないことを知り、オークに連れ去られたフロドのあとをつけていきます。
 やりとりが早く進むので、ここで「フロドさまが死んじゃったから、おれが変わりに指輪を捨てにいかなきゃ!」というような、サムが決意を固めるようなシーンはありません。
 そして、確か、原作ではこの時もうすでに鍋釜は持っていなかったと思いますが、映画版サムは、まだ鍋釜吊るしてます(笑)。
 
 ローハン組にもいろいろあり、メリーを連れていくつもりのないエオメルに、エオウィンが反抗してみたりします。エオウィンは、小さいというだけで戦いに連れて行ってもらえないメリーに自分を重ねてるんでしょうな。
 メリーはメリーで、原作通り、自分をお荷物に感じて、置いて行かれることを嫌がっている。
 出発時、セオデン王に付いてくるなと言われ、打ちひしがれるメリーを、走る馬上からひっつかむ腕が(笑)。もちろん男装して兜で顔を隠したエオウィンですが、デルンヘイムと名乗るシーンはなく、メリーは最初からエオウィンだと判って乗せられていきます。

 「死者の道」に進むアラゴルン組。
 最初アラゴルンは、レゴラスやギムリにも内緒でひとりで行こうとしますが、「反対されてもついて行くもんね〜」というふたりが強引にくっついて行きます。
 説明役はエルフのレゴラスでした。イシルドゥアと死者たちとの関係を、ちゃんと説明してくれます。
 ハルバラドたちは出てきません。「死者の道」に踏み込むのは、アラゴルンたち三人のみ。馬も、入る前に逃げてしまいますので、私が見たかった「アロドを歌を歌ってなだめるレゴラス」は残念ながら見られませんでした(^^;
 でも、とっととなにも言わずにアラゴルンについて入っていくレゴラスと、「エルフが入っていくのにドワーフが〜」と言いながら、ビビりつつ入っていくギムリ、というシーンはちゃんとあります(笑)。
 原作では、特にやりとりもなく死者はアラゴルンたちの後を付いてきますが、映画ではアラゴルンと死者の王(リーダーか?)とのやり取りがあります。
 レゴラスの弓矢は死者を通り抜けてしまいますが、 アンドゥリルは有効であり、死者は「剣は折れたはずだ」と驚きます。
 初めてアラゴルンが、自分の意志で相手を従わせるのですな。「私はイシルドゥアの子孫だ。私のために戦え!」と。
 王様、かっこいいですよ〜♪


―――その3に続く―――



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