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● TTT感想-1 ●

 「ロード・オブ・ザ・リング」第2作目。「二つの塔―The Two Towers」の感想です。もちろんめっちゃネタバレですので、イヤな方は見ないようにお願いいたしますよ〜(笑)。

*字幕のこと*

 さて、二作目。
 まず字幕のことを少々。 
 「旅の仲間」に比べると格段によくなっています。マジ(笑)。がんばって改善運動してらっしゃった方にも、本当に改善しようとしたヘラルドにも感謝感謝というところ。まあ、戦闘シーンが多かったので「旅の仲間」よりもずっとアラの目立ちにくい内容でもあったと思いますが。
 口調や言葉の選び方など、細かいところを言い出すと、これは好みの問題になりますから仕方がない。個人の好みがある限り、万人が絶賛する字幕にはなりえないですから。ただし、「FotR」の時のような、ずっこけるような、怒りを誘うような字幕ではありませんでした。本公開されたら、本当に一回吹き替え版も見てこようとは思っていますが(笑)。
 基本的には、ですからほぼ満足。(個人的に言うならば、グリマの口調をもう少しなんとかっ!)
 ですが、約二箇所だけどうしても個人的に納得のできない箇所がっ!!

  まず、ヘルムズ峡谷でのギムリと王様(念のため。アラゴルンのことです)のやりとり。
 城門を守るため、ギムリと王様はふたりだけでこっそり砦の側面にある秘密の出口から、城門の正面 入り口に押し寄せる敵に突っ込もうとします。しかし、その場所から城門前まではちょっと距離があるので、王様は跳べても小さなギムリは跳べない。そこでの会話。
ギムリ「私を投げろ!」
王 様「なんだって?」
ギムリ「遠くて跳べないんだから、投げろ!」
 そう言ったすぐ後で、情け容赦なく自分を投げようとする王様を慌てて留めてギムリが言います。
ギムリ「内緒だぞ」
王 様「誰にも言わない」
 まったく字幕通りではないかもしれませんが、やり取りはほとんど間違っていないはず。
 ここですよ。ここ。
 英語の台詞ではこう言っています。
ギムリ「エルフ(The Elfとなっているので、レゴラス限定)には言うな!」
王 様「一言も」
 「Don't tell the elf.」というギムリに、「嘘や。君、絶対バラすわ(苦笑)」というような表情を浮かべつつ、王様が「Not a word.」と言う。
 ここはね〜。レゴラス限定に意味があると思うんですが。
 別にギムリはいろんな人に絶対にバラして欲しくないんじゃない。張り合っているレゴラスにバラすなと言っていると思うのです。そのほうがふたりの仲良しさん加減が透けて見えていいと思うんだがな〜。←しかしこのシーン。レゴラスはふたりが戦う城門の上にいます。エルフの視力だったら、王様がギムリを投げてるのくらい見えていたんじゃないかとも思えるんですが(笑)。

 もうひとつは本当にラストシーン。
 フロドにサムが、自分たちの指輪を捨てる旅が歌や物語になるのだったら?という話をします。
 そこで一生懸命フロドの勇敢さを褒めるサムに、フロドが「重要な登場人物を忘れている。勇敢なサムだ」というようなことを言い、真面 目な表情をしたフロドがつけ加えます。
フロド「サムがフロドを助けた(字幕)」。
 いや、その通りなんですよ。しかし原文は「Frodo wouldn't have got far without Sam.」
 サム無しでは、フロドはそんな遠くまで行けなかった。指輪を壊すという使命を全うできなかった、っちゅーことですわな。
 なんか、ずいぶん重みが違うじゃないですか!

 字幕に関しては、どうにもこの二箇所は気になりました。
 もう1カ所「ん?」という箇所はありましたが、これは自分の語学能力と照らし合わせて、詳しくは突っ込まないことにします(苦笑)。


*吹き替えのこと*

 声は、本当に個人個人のイメージがあると思いますので、これはあくまで七穂の個人的意見ですよ、念のため。ちなみに私の声優さんの知識は、約10年前くらいからほとんど更新されていません(^^;

 「旅の仲間」の時は圧倒的に日本語吹き替えのほうが訳がよかったんですが、今回はほとんど差がないような?というのが正直な感想です。
 どちらも一長一短。訳だけでいうならば、私は今回は字幕のほうがよかったですかね。字幕をガイドに耳で英語を聞くのが一番いいです。
 もちろん、吹き替え版は情報量が多いので、そういうところでは解りやすくなっています。脇で喋っている人たちの言ってることも訳されているしね。

 字幕の時も、ここだけは〜っというところをふたつほど書きましたが、吹き替えもありました。ここだけは〜っ!(苦笑)
 それも激しく「反論〜っ!!!」というところがっ!
 ヘルム峡谷で口げんかした王様とレゴラス。その仲直りのシーンです。レゴラスが王様に向かって言います。
レゴラス「あなたを信じてここまで来た。一度でも疑ったわたしを許せ」
王  様「謝ることはなにもない」
 ここですよ、ここ! 字幕では「あなたは信頼に値する人だ。すまない。弱音を吐いた」となっているここです。
 原文の英語は「We have trusted you this far and you have not led us astray. Forgive me. I was wrong to despair. 」

 一回も疑ったなんて言ってないじゃないの〜っ!!! ここでレゴが王様を疑ったなんて言ってはいけないっ!(力説) ずっと一緒に旅をしてきて、ガンダルフなきあと、王様がどんなに迷いながら他の仲間を導いてきたか知っているレゴが、王様の人間とエルフとの間での葛藤を知っているはずのレゴが、ここで「you have not led us astray.(あなたは私たちを間違った道には導かなかった)」と王様のやってきたことを肯定することに意味があるのでしょう? レゴは一度も疑ってないんだってっ!!!(大力説)
 ここの訳は字幕の圧勝ですね。

 あとは、エオメルに馬をもらうシーンで「かわいがってやってくれ」とか、ブレゴが王様を起こしにきたシーンで「伏せろ」とか、どこにもそんな英語はねぇっ!という吹き替えがちょろちょろとありました。「?」と思うところは、今回字幕よりも吹き替えのほうが多かったですね。「火薬をどうするのです?」とか言いながら、火を持って近づくなよ>グリマ、とか(^^; ←ここ、原文では火薬とは言っていないですよね。話が解りやすくなるから入れたのかな?

 また、吹き替えの難しいところは、演技や声の印象でキャラが変わってしまうことです。
 今回、 吹き替えのせいでキャラが変わっていたと思うのは、王様、ピピン、エオメル、エオウィン、ゴラムですかね。
 王様、ピピンは、前回から同じ方がやっているので覚悟があったんですが、今回特にピピンがキャラ変わって見えましたね。ピピンのなんともいい感じなところが吹き替えではずいぶん消えてしまっていて残念でした。
 王様は、これは本当に好みだと思うんですが、声が固い。演技も固い。こういう揺れる(笑)王様には、もう少し柔軟性のある感じがよかったかと。吹き替えのほうが熱血なんですがね、王様(笑)。
 エオメルは「体育会系!」という印象がずいぶん目減りしていました。上品でしたな(笑)。カール氏がとても声のいい人だったので、吹き替え版は張り上げる声の迫力に欠けていたように思いました。元の声がいいと言えば、やはりサルマンも吹き替えではずいぶん声の魅力が減じていましたな(^^;  リーさま、すごい美声だから。

 エオウィンは、お名前は存じ上げない方だったんですが、声が榊原さんとか勝生さんにそっくりなお声。はい。いかにも戦う女なお声でした。ミランダのあの声と演技の柔らかさはなかったですね。
 ゴラムは、チェリー坊(うる星のね)のようだったわ(笑)。なんだかとってもチェリーだったわ(苦笑)。永井さんではないんですが、もちろん。あと、これはアンディ・サーキスがすごかったのと、日本語と英語の響きが違うので比べても仕方がないとは思うんですが、とても音楽的に歌うようなしゃべり方をする元のゴラムとは大きく変わっていました。禁足池ではやはり歌っていましたが(笑)。

 あと、演技的な問題で、前回気にならなかったフロドとサムもちょっと気になりました。最後のシーン前まではいいんだ。多少若かろうが(実際イライジャなんて、あの時二十歳になるならずだし)気にならない。でも今回は、オスギリアスのシーンで非常に気になりました。
 あのシーンは、特にイライジャとショーン・Aの演技がいいので、声優さん、もうちょっとがんばっていただきたかったところ(^^;

 他のキャラは、個人的に結構あっているのでは?と思っています。ガン爺やギムリやレゴには特に文句なし。今回ファラミアの声もよかったですね。いや、別 に上の方々も「こう思った」ってだけでキャスティングに文句があるわけではありませんよ(^^;

 あ、キャスティングに絶句したキャラが一人だけいたわ(苦笑)。
 ハマの息子、ハレス。いいシーンなのに、なんでああなの〜っ!? もしかして松竹とかヘラルドの偉いさんの子供か〜っ!?とまで思いました(^^;  「いやあ、孫が記念に出たいといってねぇ……」って感じ?
 お願いです。ハレスはDVDの時には声を替えていただきたい!……無理かな(^^;

*王様のこと*

 モテモテ(死語・笑)です。唯一人まっとうに女性との絡みがあります。しかし、男にも女にも馬にも本当にモテモテ(笑)。
 何故崖から落ちねばならなかったのかが、一番不思議でしたかね。レゴラスたちのショックを受けた姿を描きたかったのか、帰ってくる途中でサルマンの軍勢を見かけてほしかったのか、それともアルウェンとの絡みを増やしたかったのか? お友達が「ちょっと王様に恋心を抱いたエオウィンへのだめ押しエピソードでは? 一回死んだと思ったら燃えるよ〜」と言っていましたが、これが正解かも?(笑)
 崖から落ちる際になくした「夕星(アルウェンの首飾りね)」のことを、一番気に留めていなさそうだったのが王様御自身でした。自分の手に返ってきても、感動したようすはほとんど見えません(苦笑)。ええんか、それでっ!? 
 「夕星」は拾っておいてくれたレゴラスの手からちゃんと王様の手に戻ってくるんですが、その手渡し現場を遠くから眺めているエオウィン!……これって、大誤解の生ずるシチュエーションではないのでしょうか?(笑) その前に「その首飾りをくれた女性は?」とか聞いた彼女の質問に、王様「彼女は船で去った」というようなことだけ言って、はっきりとは答えていませんでしたからね。あの時に聞いた「She」は「He」だったのっ!?とかな(笑)>いやいや、これは腐女子ネタですがね(苦笑)。勘ぐりはいくらでもできるシーンですな。
 この首飾り、「イーブンスター(夕星)」とも「エレスサール(エルフの石)」ともファンの間で言われていますね。どっちなんでしょう? コメンタリーを聞いているとPJや脚本家たちは「エルフの石」ではなく、ただの「夕星」―――指輪戦争の最後にアルウェンがフロドにあげる首飾りがモチーフと言っていましたが、それでもやっぱり「エレスサール」のつもりでもあるのかな?
 ちなみに原作では「夕星」は白で「エルフの石」は緑。色で言うならやはり「夕星」でしょうか。

 最初のローハンでの探索行では「あんた、サイコメトラー?」という状況分析を見せてくれます(笑)。
 這ったとか、ここに寝転がってたとかは地面に残った跡でわかるだろうが、ここでベルトを捨てたとか、そんなことはわからんだろう、普通 (苦笑)。しかし、やはりそこは野伏の頭領というところでしょうか。
 今回はとにかく戦います。戦いの場面では、もう彼が主役です。たったひとりの人間としてではなく、軍団の統率者、指令者として、初めて王様らしい一歩を踏み出します。しかしやはりいつも小汚い(^^;  いったん休憩時間ができたのなら、手くらい洗ってみるのはどうでしょう?>王様。ずーっと手が泥と血に汚れているんですよ(笑)。例のペンダント受け渡しのシーン。綺麗なレゴラスの手との対比が極端なくらいに出ています。
 戦いの準備のために身支度するシーンはかっこいいですね。その後のレゴとの仲直り→ギムリのお笑いシーン→ハルディアの登場と続く一連の流れは、この映画の中でも1、2を争って好きな場面 です。
 結構短気で向こう見ずなところが今回いろんなシーンで暴露されていますよね。
 王様は勝算もないのに自分が先頭に立って特攻しちゃ駄目でしょうに(苦笑)。まあ、それが彼なんですかね。そんな彼にレゴラスもギムリも一生懸命付いていきます。この三人は文字どおり一騎当千。ヘルム峡谷で大活躍します。

 しかし王様、全編通してギムリに冷たいんですよ〜(笑)。
 追跡行の時、コンパスが違ってどうしても遅れがちなギムリを少しも気にかけやしねえ(^^; (レゴはちょっと気にしている)
 死んだと思っていた王様が帰ってきて「よかった〜」っと抱きついて感動しているギムリを、ごくごくそっけなく押しのける。
 上記の「Not a word.」あたりのやりとりも、どうにも腹に一物ありそう。等々。
 もしかしてエルフよりドワーフ嫌いなのか?>王様 もしくはかわいいからいじめるのか(笑)。

 エルフに育てられ、人間よりは彼らに親近感を持っているふうだった王様の、人間としての自覚をもたらしたのが今回の「二つの塔」でしょうか。
 それはヘルム峡谷内での「それなら私も彼らの一員として死ぬ!(Then I shall die as one of them!)」が表しているのでしょう。その言い方はちょっとレゴがかわいそうだろうがよと、レゴ・ファンは思ってしまうわけですが(笑)。
 ゴンドールの事も口にし始めますしね。

  いまだ彼の手に「折れたる剣・アンドゥリル(ナルシル)」はありません。
 どうも、エルロンドが届けにくるという噂なんですが、「二つの塔」のSEEででしょうか? 「王の帰還」でしょうか?

 実はすでに出回っている「王の帰還」の画像を見て、「誰? これ?」と、またもや七穂はそう思いました(苦笑)。
 初めて「LotR」を見た時に、ストライダーとアラゴルンを同一人物とは思わなかった私ですが、「アラゴルンとエレスサール王」のほうが「アラゴルンとストライダー」よりも別 人です(笑)。
 今回「TTT」では、予想外に王様のお亡くなりシーンを見ることができたわけですが、「王の帰還」では戴冠式なんかもありそうですね。楽しみ〜♪ ……って、一年後かよっ!? がんばれ、PJ!


*レゴラスのこと*

 もう、なんともエルフ! 本当にエルフ!という感じ(笑)。戦闘能力も身体能力もすごいんだもん。あまりに嘘臭いということで、ワーグに襲われた時のレゴラスの馬への飛び乗り方は賛否両論のようですが、私はエルフらしくてよいのではと思いました。
 あとは盾をボード代わりにして、階段をスノーボーダーのようにすべり降りるシーンとかね(オーランドがスノボが上手なので、特にそんなふうに見えます)。そして盾から降りる時もただでは降りない。それを敵に勢いよくぶつけて武器にしてしまう。う〜ん。ステキだ(笑)>戦闘マシーンなエルフの王子。
 エオメルに囲まれた時も真っ先にケンカ売ったりしますし、見かけによらずケンカっ早いです、このエルフ。あんな矢襖の中でケンカ売って、例えば身軽なエルフの自分は逃げられても、王様やギムリがどうなるかとかはちっとも考えなかったんでしょうかね?(笑)

 エドラスに入る際、わざわざ「年寄りぶりっこ」するガン爺につき合って腕を貸してあげているのが大変かわいいです。
 その後の素手での戦闘シーンも慣れたもの。背後からの敵にもすかさずエルボーを叩き込みます。さすがエルフの三大生息地の中でも唯一の最前線・闇の森の王・スランドゥイルの子! 素手での戦闘中、なんだかとっても楽しそうで微笑ましいです。このシーンは、ガン爺を真ん中に、一緒になって彼の左右で戦うアラゴルンとレゴラスの三人がまるで「水戸黄門と助さん、格さん」のよう。そうするとやっぱレゴは助さんかな?
 また、エドラスの黄金館の中で、セオデン王を囲んでみんなが会話しているというシーンがあります。
 ガン爺はセオデンに対して一生懸命アジテーション。ギムリはお食事に夢中。王様は喫煙しながら会話に参加。子ども達の面 倒を見ているエオウィン。みんな座っているのに、レゴラスだけはぷかぷかパイプ草をふかす王様の後ろにちんまりと、慣れない参観日に来たお兄さんのように手を身体の前で組んで立ってます(笑)。なんかかわいいです。そういえばレゴラスが座っているシーンって、ほとんどないですよね。戦闘中屈むとか、偵察の為とか以外に、休むために座っているシーンはなかったんでは? これもやはりエルフだから? あ、エルロンドの会議中は座っていましたな。

 ヘルム峡谷でのレゴラスの発言には考えさせられるものがあります。
 「この戦いには勝てない。彼らはみんな死ぬよ」とローハンの民の戦闘準備を見ながら言うレゴ。これが原因で王様とケンカします(で、王様が「Then I shall die as one of them!」というわけですね)。「旅の仲間」の時には、人間の死を理解していないようだったレゴ。否が応でも理解し始めたということなのでしょう。
 どうにもこの無敵のエルフが自分のことを心配してそんなことを言ったとは考えられない。人間を心配して、そう言ったのだと思うのです。
 ですからこの時レゴは「They」と言っています。「We」じゃないんですね。もちろんこの「They」はローハンの人々。自分と王様とギムリは含まれていなかったのでしょう。(訳は吹き替えも字幕も「全員死ぬ 」となってましたが。レゴはあくまで「彼らはみんな死ぬ」と言っています。)ローハンの、本来は戦士ではない人たちを気遣ったのでしょう。
 それなのに、「私も死ぬ」はないだろうがよ〜(怒)>王様。こう言われて、なんとも言えない哀しそうな表情で絶句するレゴを、ちゃんとギムリが慰めてあげているのがせめてもです。
 その後も、とっとと素直に王様に「すまない。弱音を吐いた(この字幕はナイスですよね)」と謝ります。ここで謝るきっかけづくりに、王様に剣を差し出すのもかわいらしげです(笑)。でも、何度も言うが、彼が自分自身の為に弱音を吐いたようには見えない。そう言って謝ってあげるレゴは大人ですね。さすが2900歳以上。その上で、戦闘開始直前に王様に「君の友だちは、君と一緒にいるよ」と言ってあげるわけですわ。かっこいいぞ!>王子!←すごい贔屓目だと思うでしょう? 贔屓目です(笑)。
 しかし、やはり戦闘マシーンな王子。
 いったん戦い始めると、本当にとことん戦っていましたな(笑)。撤退の時なんて、本当に最後の最後まで、後ろの人たちの足を止めてまで弓を引きまくり、最後には誰かに引っ張られるようにして中に入るように促されていたもんなぁ(笑)。

 今回、王子はいろいろとかわいいです。
 王様が崖から落ちたと思ってショックを受けるところもかわいいし、仲直りしてにっと笑うのもかわいい(とても若者っちゅーか、少年っぽい笑顔ですな)。ギムリとのやりとりは、どこもギムリ共々かわいい。ギムリとの首級の数の競い合いとかもね、ちゃんとあります。思わぬ 援軍=ハルディアがやってきてくれて、ハルディアの後ろで誇らしげに嬉しそうに笑顔なのもかわいいです。
 結構、メインフレームでなくても、その後ろでなにかこちゃこちゃと働いているシーンも多かったですね。ヘルム峡谷のラスト近く、セオデン王にハッパをかける王様の後ろで、せっせと城門修理のお手伝いをしているのもかわいいです(笑)。色合いが綺麗だからなのか、対比がおもしろいのか、「旅の仲間」以上に王様とのツーショット多し。本当はレゴとギムリが仲良しこよしなはずなのですが、今回の「TTT」は、どっちかってぇと、アラゴルンとレゴラス、アラゴルンとギムリ、というシーンが多かったですね。
 ああ、あとは角笛の聞き分けがレゴは得意なようです(笑)。
 前回は「ゴンドールの角笛」を聞き分け、今回は「エルフの角笛」を聞き分けています。これもやはり発達した聴力の賜物なのか?

  そういえば、映画での王様と王子は、どうもずいぶん昔からの知り合いという設定っぽいですね。レゴは王様をずいぶん前から知っているし、王様の言うことをなんでも聞いてあげている感じ。エルロンドの会議でもひとりで庇っていましたし、王様は王様で「座れ」とか言っていましたしね。
 しかし今回王様、もっと無茶言ってます。ヘルム峡谷の要塞に突っ込んでくるウルク・ハイを見つけて「あいつを倒せ! レゴラス!」「殺せ!」「殺せ!」(発言のまま)ですよっ? 個人指名で「殺せ!」ってアンタ(苦笑)。それも二回も。いくら戦闘中でも闇の森の王子様に向かって、殺ウルク・ハイ指令ですか??? 躊躇いもなく言う通 りにしてやる王子も王子だよ(苦笑)。
 この時、レゴに二回も撃ち抜かれてそれでもメゲずに飛び込んでくるウルク・ハイが、どっからどう見ても聖火ランナーに見えるのは、きっと私だけではないでしょう(笑)。

 ところで、 キャストやPJも「エルフは不死だから死の悲しみがわからない」とよく言っていますが、エルフはまったく死なないわけではありません。戦いなどで物理的に殺されたり、悲しみが深すぎたりすると死ぬ 。今回、ヘルム峡谷の戦いでも、ハルディア率いるエルフ軍が、ばったばったと死んでいきます。(いや、采配していたのは王様で、ハルディアは引率か?(^^; )
 レゴラスは「闇の森」出身。最前線のエルフです。だからきっと、言われるほど肉体に死に別 れるということを理解していないなんてことは、実はないのではと思います。 きっと彼が理解していないのは「エルフ以外の生き物は、死んでもマンドスの館で再会することはできないんだよ」ということなんでしょうね。(原作未読者注:エルフは例え死んでも魂は「マンドスの館」というところに行き、また再会を果 たすんです。死後が確実に約束されていますので、考え方として、あまり肉体の消滅に重きを置かないのかもしれませんね。)
 そういう絶望的なことを旅の中でこの若いエルフに教えるのは、やはりそれを理解していたガンダルフか王様なんでしょうか。一緒にいた時間的に考えると、王様かな。うーん。おいしい(笑)。


*ギムリのこと*

 今回のお笑い担当。大きな鎖帷子をじゃらーっと引きずるシーンはとてもかわいい♪ 
 走ったり、馬から落ちたり、ワーグの下敷きになったり、城壁から飛び降りたり、結構大変です。ケンカっぱやそうに見えて、実はギムリが一番理性的なのかも?と思った今回の「TTT」でした。
 上にも書きましたが、王様のことをいろいろ心配したり助けようとしたりするのですが、結構報われていません(苦笑)。でもやっぱり「Toss me!(投げろ!)」はおかしかったですね(笑)。「旅の仲間」のモリアのシーンで「Nobody tosses a dwarf!(投げるな!)」とアラゴルンに向かって言っているのと見事に相乗効果 になってます。余談ですが「ドワーフ投げ」という遊びが、本当に西洋にはあるそうな(笑)。小さい人を本当に投げたり、まあ、慣用句のようなものだったり、国によって内容は違うようですが。

 コンパスの違うふたりと旅をするので、前半の移動距離が長い追跡行は大変そうでしたな。それも片方は疲れ知らずで身軽なエルフ。もうひとりは「ストライダー(馳夫)」と呼ばれる男。その上ギムリは鎧兜着用。ぜこぜこ言いながらついていくのに、ふたりはほとんど容赦がないんですもんね(苦笑)。
 三人の中では、ギムリが文句なく一番感情豊かです。豪快でおっちょこちょい系のキャラで、しかしホビットを心配し、人の死を悲しみ、レゴにも王様にも心を傾けている。「旅の仲間」の時の偏屈さは、今回はほとんどありません。ええドワーフや(笑)。

 最後にヘルム峡谷から打って出る時に「角笛吹き」のお役目なのは、やはり馬で突撃するには身長が足りないからなんでしょうね(笑)。
 しかし、小さくってもがんがん戦っています。
 なんか今回ですごくキャラが立ってきた気がするなぁ(笑)>ギムリ。原作よりもずっとお笑いキャラになっていて貶められていると感じるファンの方もいるようですが、私は結構この元気溢れる生き生きとしたギムリは好きですねぇ。


*ガン爺のこと*

 1作目にも増して好戦的(笑)。灰色が白になっても、やはりガン爺はガン爺。
 エドラスを出ていく時の、自分の剣・グラムドリングを肩にひっかついで、戦に消極的なセオデン王に不満タラタラに文句を言いながらどかどか歩くシーンは絶品です(笑)。かっこいいぞ、ガン爺!
 そうかと思うと、武装解除しようとする相手に「老人から歩くための杖まで取り上げるのか?」とか言って、よぼよぼとレゴの腕に掴まってみる演技まで披露します。←これがアラゴルンやギムリでなかった理由は、やはりサー・イアンのご希望だったのでしょうか?「ガンダルフにも恋人が欲しいな。レゴラスみたいな」というような発言をなさっていたそうですから(笑)。
 今回も、ジジイにもかかわらず思いっきり戦闘に参加しています。エオメルより先頭切ってアイゼンガルド軍に突っ込んでいたかも(笑)。
 最初、登場シーンでも落ちるだけでなく剣をひっつかんでバルログに向かっていくジジイが、私はとっても好きです(笑)。

 ファンゴルンの森での再会シーンもかっこいいですね。「ガンダルフ」と呼びかけられて一瞬怪訝な表情をするところがとてもいい感じ。
 真っ白に漂白されて帰ってきた彼は、お衣装まで綺麗になって、とても上等そうです。髪もさらさらだし。
 森の外に出て飛蔭を呼ぶシーンは、なんだか特撮モノ、それも「仮面の忍者・赤影」のようでした(笑)。
 その後、わざわざ灰色のマントを着て(これがちゃんとロスロリアンのマントなんですよ)エドラスに赴き、「灰色なんかじゃわしにはかなわないもんね〜」というサルマンの前で初めて真っ白の自分=白のガンダルフを見せてやる。やはりガン爺、いい根性です(笑)。

 ある意味、彼がやはり指輪戦争の立役者なんですよね。
 今回も、あわやというところでちゃんとエオメルを連れて戻ってくる。
 しかしあのシーン。のんきに30秒ほど戦場を眺め下ろして感想を言うくらいだったら、1秒でも早く突っ込んでやれよと思ったのは私だけでしょうか?(^^;
 
 最後、ヘルム峡谷の戦いに「勝利したぞ〜っ!」との叫びが響く中、 飛蔭にまたがり、がいんがいんとオークやウルク・ハイをぶん殴りながら、にかーっと笑うガン爺が個人的に大変ツボでした(笑)。


*フロド&サムのこと*

 もうラブラブですな。ゴラムが入って三角関係になってさあ大変という感じの今回。
 サムが非常に、非常に! かっこいいです。>ゴラムには「ふとっちょのくそホビット!(Stupid Fat Hobbit!)」とか言われてるけどな(笑)。フロドに対する呼びかけ「旦那(Master)」とはえらい扱いの差ですね。しかしサムに対して「Fat」は禁句じゃないかい?(笑)>ゴラム。

 とにかくサムかっこいいです。本当にかっこいいです。ファラミアが結局指輪を諦めるのも、例え代わりに自分が死んでもふたりを行かせてやろうと思うのも、サムの最後の大演説があってこそでしょう!
 婿にするにはこれほどいい男はいないんじゃないですか?(笑)
 料理上手だし、庭の面倒も見るし、きっと野菜を育てさせても上手。その上一途で正直、人もいい。献身的だし、八つ当たりしても「わかってますよ、指輪のせいだ」と納得してくれる(笑)。気分が落ち込めば冗談も飛ばして笑わせてくれ、食糧がなくなれば自分が食わなくても相手に食わせてやる。眠れないと言えば膝枕をしてくれ、小さな世界の小さな幸せだけを望んでいるだけなのに、語らせれば世界の真理、人間の有りようまで語って、ゴンドールの大将まで口説き落とす!
 ロージー(サムの未来の嫁。ホビット庄のシーンで出てきた女性です)、幸せモンだね(笑)。

 しかし、かっこいいサムが唯一ぬかったところが(笑)。
 「死者の沼」にフロドが落ちたとき、先にゴラムが助けてしまうんですよ。これは意外でした。まっさきにサムが飛び込むものと思いましたから。サム! 何をぬ かっているのっ! 大事な大事なフロドの旦那の危機に、ゴラムに先を越されてどうするっ!

 もう、ラスト近く、オスギリアスのシーンでの「I'm your Sam」には泣きます。
 前回もラストにはサムに泣かされましたが、今回はもっと泣かされました。
 ナズグルの前からフロドを引き剥がした時も、ちゃんと自分が下敷きになるように引き倒すんですよ。小さなホビットが、ナズグルの前まで出ていくのも大変だろうにと、涙ちょちょ切れます。
 その後、邪魔をされて逆上したフロドにスティングを喉元に突きつけられ「I'm your Sam」と訴えるわけですが。

 この時のフロドもすごいです。
 オスギリアスに入ってから、指輪の誘惑が強く、フロドはものすごく指輪に引きずられていくわけですが、このブラック入ったフロドがすごい! イライジャ、すごいっす! いやあ、すんごい印象的な目です! ヴィジュアル的にも、演技も。
 イライジャの目があまりに大きくて綺麗なもんだから、CGじゃないかという話まで出たそうですね。本人は「無色のコンタクトしか入れてないよ」と言っていましたが(笑)。
 ブラック・フロドは、素晴らしい美人さんです。「旅の仲間」の時のような無邪気さや純粋さがなくなった分、非常に危なっかしく壮絶です。今「旅の仲間」見ると、フロドの明るさや無邪気さに胸がつまりますよ(泣)。
 このシーン、撮影し直したとイライジャが言ってましたね(どっかの雑誌でだったかな?)。なので、SEEではシーンが変わるのかもしれません。しかし、このシーンの為だけにでもコレクターズ・エディション買うよ!というくらいには圧巻なシーンでした。
 いや、もちろんよりよくしてくれると信じているよ>PJ(笑)

 「王の帰還」でもこのふたりは困難に次ぐ困難に立ち向かわなければならないんですよね〜。
 がんばれ、ホビッツ!


―――その2に続く―――



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